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    公開:2022.08.05 02:34 | 更新: 2022.08.09 02:13

    今更聞けない「ペルソナ」とは?

    マーケティングレベルが一歩上がるペルソナの基本的な考え方

    ペルソナとは?

    ペルソナとは

    「ペルソナ」とは、もともとは心理学用語で仮面を意味する「persona」が起源とされています。
    マーケティングの現場では、自分達のサービスを人々に刺さる形で届けるにあたり、典型的なユーザーをペルソナと呼び、年齢・性別・家族構成・年収・趣味嗜好などより具体的に設定していきます。

    ペルソナとターゲットの違い

    多くのマーケターが、この「ペルソナ」と「ターゲット」の違いを認識していないようです。では、二つの違いはなんでしょうか。端的にいうと、「集団」と「個人」の違いです。「ターゲット」とは、大枠でカテゴライズされた実在する集団を指し、具体的な個人を想定するものではありません。

    一方で「ペルソナ」は、実在するかはさておき、より具体的な個人を指し、その人の悩みまで想定して作り上げるものになります。

    ペルソナを活用するメリット3つ

    1.プロジェクトチームと共通認識を持つことができる

    マーケティングをチームで行っていく上では、マーケティング戦略から、ライティングやクリエイティブ作成までの一貫性が非常に重要になってきます。このことを意識していないと、本来サービスを届けたい顧客に届かないどころか、ブランド力の低下につながり、それが売り上げに直結してしまいます。

    そこで重要になってくるのが、「ペルソナ」です。より具体的な顧客イメージをチームで共有することで、無駄なコミュニケーションが減り、成果物に一貫性が生まれます。

    2.コストを抑えられる

    意外と意識されないポイントになりますが、「ペルソナ」を活用することは、コスト削減に効果的だといえます。マーケティング費用は企業のコストのかなり大きな部分を占め、そのコストの中でいかに大きな利益を産むかということが、マーケターが一番に考えるべきポイントです。

    その際、「ペルソナ」を設定しておくことで、不要な施策を打たずによりピンポイントで仮想顧客に届けることで、少ない費用で集客することが可能になります。

    3.マーケティングの改善に効果的

    マーケティングには答えはなく、プロマーケターだからといって全ての施策がうまくいくという訳ではありません。どんなマーケターであっても、仮説と検証を繰り返す中で最善策を見出していきます。

    マーケティングには非常に多くの指標を用いますが、「ペルソナ」の設定をしていないと、多くの課題からより本質的な課題を見出すことが難しくなり、改善ではなく改悪になることが多くあります。「ペルソナ」を設定しておくことは、その仮説検証に有効に役立ちます。

    3つの注意点

    1.思いつきで作らない

    初めてペルソナを設定するときにありがちな間違いですが、思いつきで作ってしまう人が多くいるようです。しかし、すでに顧客を持っているサービスの場合、サービスとニーズがどのようにマッチしているかということを、深く調べる必要があります。

    短絡的に「ペルソナ」を設定してしまうと、良い集客ができている部分も変えてしまう可能性があるため、、仮説に沿って慎重に検討がなされるべきといえます。

    2.非現実的な人物を避ける

    「ペルソナ」設定をする際、実在の人物を想定する必要はありません。

    しかし、自分達にとって都合のいい「ペルソナ」に設定しすぎるがあまり、非現実的な人物像が生まれてしまうことが少なくありません。

    そうならないためには、現場のスタッフへのヒアリングや、直接顧客に対するデプスインタビューのようなものが有効になってきます。

    3.ペルソナをずっと固定し続ける

    一度作ってしまった「ペルソナ」は変えてはいけない、という認識があるマーケターもいるようですが、その「ペルソナ」が本当に典型的な顧客であり、狙っていくべき人なのかは、サービスの改善と共に定期的に見直しの機会を持つべきでしょう。また、ペルソナは作ってしまって満足してしまうケースが多いため、その「ペルソナ」に沿った施策ができているかの見直しをするべく、できれば月に1度チームメンバーと「ペルソナ」について話す時間を設けてみましょう。

    ペルソナの作り方-4つのステップ

    Step1 過去の顧客実績のデータを分析する

    サービスを開始してから、ある程度の時間が立っている場合、それまで蓄積された顧客データが必ずあるはずです。そのデータを元に、どのような顧客が多いかを分析しましょう。

    そのとき、Excelやspreadsheetにまとめて数値化しておくと、客観的なデータとして活用できます。

    Step2 ペルソナ設定項目を洗い出す

    Step1で分析した項目を元に、Step3でヒアリングする際に必要となる「ペルソナ」の設定項目を洗い出しましょう。

    商材や業界、BtoBかBtoCかによってこの項目は様々ですので、自社にマッチした項目作りを心がけ、テンプレ通りではなく、オリジナルな項目にしていきましょう。

    Step3 顧客、現場スタッフ、経営陣にインタビューする

    次は、Step2で作った項目を活かし、顧客、現場スタッフ、経営陣など、できるだけ多角的な情報が得られるようにインタビューを実施します。

    その際、各分野で一人だけに絞らず、最低でも2人にはインタビューすると良いでしょう。

    対象者を複数人用意することで、それぞれの視点から違った回答を得ることができ、非常に興味深いインタビューになるかと思います。

    このインタビューがマーケティングの土台となると言っても過言ではないので、限られた時間の中でより多くの情報を得るために、質問の準備は綿密に行いましょう。

    Step4 集めたデータを元にチームでペルソナを設定する

    Step1〜3で集めた情報を元にチームで「ペルソナ」を設定しましょう。

    この設定作りの過程は、ペルソナ作りという目的と同時に、チームの共通認識を作るという非常に大切な時間になります。一人で作ってしまう人も多いですが、「共通認識を作る」ということを忘れないようにしましょう。この時間がその後のマーケティングに大きな違いをもたらすことは間違いありません。

    まとめ

    いかがでしたでしょうか。ペルソナ作りはこうしてみると少し難しく感じてしまうかもしれません。しかし一度作り上げてしまうと、マーケティングに非常に有効になりますので、今自社のサービスの「ペルソナ」が曖昧という方はぜひ率先して作ってみてください。

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