公開:2022.09.11 01:03 | 更新: 2022.09.11 04:03
インターネットを利用している多くのユーザーが利用しているYouTube。毎日世界中の人が膨大な数の動画を視聴しているYouTubeでは、今や新たなファンの獲得や企業イメージの向上、自社ブランドの商品・サービスの認知向上など多くの企業が動画を通じて情報を発信しています。誰もが認める世界最大の超巨大動画プラットフォームであるYouTubeは、今やマーケティング市場としてもとても魅力的な場として注目されているのです。今回はYouTubeマーケティングのメリットや実際の成功例も交えてその魅力を解説していきたいと思います。
YouTubeとは、世界最大の利用率を誇るGoogleが運営をしている動画共有サイトのことです。日本のみならず世界中の老若男女が利用しており、検索機能の月間利用者数は20億人以上という間違いなく世界最大の動画プラットフォームになります。世界人口の約1/3が利用しているYouTubeを最も利用している国はアメリカです。そこらのバラエティー番組よりも工夫を凝らしたおもしろい内容も多いため今やテレビ番組よりもYouTubeの方を利用しているという方も少なくありません。4Gから5Gに移行しスマートフォンやタブレットの画質も高品質なものになった今、YouTubeの動画再生はますます手軽なものとなる一方です。
YouTubeの動画再生率は、日本を含め年々増加傾向にあります。YouTubeの利用率が世界一であるアメリカでは、「YouTubeを利用していたことがある」人の割合が2019年では73%だったのにかかわらず2020年では81%に増加しています。特に18~29歳の利用率はTwitterやInstagramなどのSNSと比べても抜きんでて高く、95%もの人々がYouTubeを利用しています。36~55歳の働き盛りの世代も70%以上が利用しており、56歳以上も67%と年代に関係なく多くの人々がYouTubeを利用していることが判明しています。
YouTubeを利用するユーザーが年々増加傾向であると同時に、YouTubeの広告収益も増加傾向にあります。2021年には第1四半期の広告収益が60億ドル(約6584億円)に達し、前年の40億ドル(約4389億円)と比べて49%も増加しました。Apple TVやAmazonのFire TV Stickなどのサービスをテレビで手軽に利用できることから、今やテレビでYouTubeを視聴するユーザーも増えています。YouTubeの今後の成長に関してすでに高止まり状態なのではないかという疑問を持つ声も一部ありますが、商品の比較動画や解説動画の再生回数は伸び続けているためYouTubeマーケティングは今後も商品販売や新規顧客の獲得の面で重要な役割を担うのは間違いありません。
世界最大の動画プラットフォームであるYouTubeでは、一日当たり10億時間以上の動画が視聴されています。日本だけの再生回数の合計は、1590億回にも上ります。1人当たりの視聴時間も長くなっているため、自社ブランドの宣伝やPR動画を見てもらえる機会が増え続けている状態です。多くの企業もマーケティングの利用先としてYouTubeを選ぶ中、具体的にYouTubeマーケティングをするメリットにはどんなものがあるのでしょうか?
YouTubeは、世代や性別問わず毎日たくさんの人が利用している世界最大の動画プラットフォームです。マーケティング初心者でも手軽に始めやすく、多くの企業がYouTubeマーケティングに続々と参入してきています。たくさんの人の目に止まる動画や広告を利用することで、企業側は自社ブランドの商品やサービスなどユーザーが興味・関心を持つ情報を手軽に発信させることができるのです。
YouTubeは手軽に情報発信ができるツールとして、毎日たくさんの動画がアップロードされています。情報発信をすればするほど、自社ブランドの商品やサービスに目が止まる可能性が高いということを意味します。暴力的なワードさえ使わなければ、YouTubeほど手軽に動画を投稿できる動画プラットフォームはありません。知名度も高いことから、まさに現代において情報発信の象徴だと言えるのです。どんなに良い商品・サービスでも、まずは知ってもらわなければ意味がありません。積極的にYouTubeを活用することでマーケティングを成功に導く効果が期待できます。
YouTubeマーケティングに用いられる動画といっても販促を目的とする商品紹介だけでなく、商品の使い方や作り方の解説動画、プロがユーザーの悩みを解消してくれる動画も高い人気を誇ります。コロナ禍になりおうち時間が増えたことで、運動不足が心配になった人が増加し自宅で手軽にできるヨガやトレーニング動画の再生回数も飛躍的なアップしました。多くの情報を動画を通して発信できるため自社製品の商品や使い方の紹介はもちろん、ユーザーとの信頼関係を構築することで認知の拡大や集客にも影響を与えることができます。
日本のみならず世界中のユーザーが視聴できるYouTubeの動画は、非常に広告効果が高いと言えるでしょう。特に若い世代のYouTubeの利用率はSNSよりも高いため、マーケティングにおいても大きな効果が期待できます。YouTubeの動画は、全てシェアすることができます。もっと多くの人に見てもらいたいと思ってもらえる動画なら、SNSなどにシェアされより多く人に拡散されるでしょう。話題になれば、より高い広告効果を得ることができます。
マーケティングをする上で、宣伝にかかるコストはなるべく抑えたいもの。いかにコストを抑えて高い利益を出すかは、マーケティングにおいても無視できる問題ではありません。YouTubeでの動画のアップロードは、全て無料で行うことができます。スタジオのレンタルや照明・マイクなどの購入、有名タレントを起用などをする場合は別途でコストがかかりますが、トータルで見ても低コストで自社ブランドの商品やサービスの紹介、イメージアップに繋がる動画を公開できるため、効果の高いマーケティングを行うことが可能になります。定期的に質の良い動画をアップできれば、おのずとファンの獲得にも繋がるでしょう。
人は目に入った情報に少なからず心が動かされます。心理学の用語に「スプラリミナル効果」というものがあるのですが、販促のためにスプラリミナル効果を利用しているのがテレビのCMです。CMで見た商品を店頭などで実際に見た際、一度も見ていない状態と比べて興味を惹かれやすくなるため購買行動に繋がりやすくなるとされているのです。少し前まではテレビが最も効果的でしたが、スマートフォンやタブレットの利用が増加している今YouTubeも十分スプラリミナル効果による購買意欲の刺激が期待できるでしょう。動画チャンネルの概要欄に公式HPや商品ページにアクセスできる外部リンクを貼っておけば、ユーザーがスムーズに購入や詳細を確認することができます。商品までの導線をスムーズにすることも大切なことです。
YouTubeは、幅広い年代のユーザーが楽しんでいます。さまざまな動画のコンテンツが充実している今、特定のターゲットに向けた動画をアップロードしアプローチすることが可能です。ターゲティングした層に向けて、好まれそうな音楽や演出、動画の長さや雰囲気を企画することが大切になります。広告を配信する際も、詳細なターゲティングをすることでコストを抑えることが可能です。自社ブランドのイメージをアピールしながら統一性のある動画を定期的にアップロードし、届けたい情報を配信していくことでユーザーからの信頼や新たなファンの獲得に繋げることが期待できるでしょう。
YouTubeマーケティングは、やみくもにたくさんの動画をアップロードすれば良いというものではありません。自社の商品やサービスをただ紹介したり企業がおもしろいと思う動画を作成し続けたりしても再生回数が中々向上しないことも珍しくありません。では、より確実にYouTubeマーケティングを成功させるためにはどんなことをすべきなのでしょうか?
YouTubeマーケティングを成功させる対策の一つとして、「HHH戦略」というものがあります。HHHとは、動画の種類のことです。それぞれに特徴があり、目的別に使い分けることでより狙った層へのアプローチが可能になります。
HERO動画 | 短時間の動画の中に魅力的な自社商品を紹介することで、より広い認知を促しシェアや拡散を狙った動画のことです。商品に興味を持っているユーザーに直接アプローチすることができます。 |
HUB動画 | もともと自社商品に興味を持っているユーザーと企業の関係をより長く継続させるため、具体的な例を挙げて詳細かつ自由度の高い宣伝効果が可能な動画のことです。概要欄からWebサイトへの誘導も可能になります。 |
HELP動画 | ユーザーが悩んでいることや疑問をスペシャリストやその道のインフルエンサーが解説することで、ユーザーとの信頼関係が生まれる動画のことです。より効果的なHELP動画にするためには、サジェストキーワードや検索意図を加味しなければいけません。 |
情報を視覚で伝えることのできる動画は、より販路を拡大し新規顧客の獲得を目的とするマーケティングにおいてとても効果が高い要素です。HHH戦略でより多くの人の記憶に残るような動画を公開し販売までに繋げていくためには、魅力的で洗練された企画を立ち上げることも重要にあります。
世界最大の動画プラットフォームであるYouTubeでは、毎日数えきれないくらいの動画がアップロードされています。つまりライバルが星の数ほどいるわけです。ジャンルも無数にあるため、テーマや動画制作の軸がきちんと定まっていない動画は他の動画に埋もれて検索結果の下の方に表示される可能性が高いのです。
誰もが動画制作の最初に決めるチャンネルテーマを考える際、しっかりとしたターゲティングや人気テーマ、競合を研究し候補テーマをどんどん絞っていく必要があります。テーマの軸が定まったら正式なチャンネル名やアイコン、顔出しや声出しはするのかなどのトンナマを決めていきます。トンナマは全ての動画で採用することで統一性が出ます。動画の印象も左右するので、見ていて心地良さやリズム感を感じる雰囲気を意識しましょう。
定期的に動画をアップロードするだけでは、より高い視聴回数は期待できません。過去にアップロードした動画の数が多くなってきたら視聴回数や再生時間などを分析して、よりユーザーに刺さる内容を追求し内容を改善することが大切です。「刺さる動画」とは、視聴しているユーザーが続きが見たくなる、アップロードしている他の動画も見たくなる動画のことです。より「刺さる動画」を追求するには、ライバル企業の動画内容や人気動画を検証したり参考にしたりするのが一番効率が良いでしょう。全て真似をすれば、違法行為に当たってしまうのであくまで参考程度で十分です。
YouTubeを利用するユーザーの多くは、常におもしろいと思える動画を探している状態です。製作者がおもしろいと思えることは、必ずしもユーザーもおもしろいと感じるわけではないことを常に念頭に置いておくようにしましょう。高い視聴率を稼ぐためには、ユーザー視点に立って企画することも大切です。
YouTubeマーケティングにおいて、アップした動画は視聴してもらわないと意味がありません。ユーザーに動画を視聴してもらうには、まず最初に「見たい!」と思ってもらえるようなサムネイルの設置が大切です。ちなみに公開一週間後のサムネイルクリック率の一般的な数値は3~8%です。8%で優秀とされ、できれば10%を超えるのが理想とされています。サムネイルクック率は、アナリティクスで簡単に確認することができます。人気の動画のサムネイルは、シンプルなものが多いようです。クリック率が伸び悩んだら再生率が高い動画のサムネイルを参考にしつつ、こだわりのあるサムネイルを作成し設定してみましょう。
YouTubeマーケティングをするにあたって、ユーザーが動画を見つけ視聴しなければせっかく動画を公開した意味がありません。特によりユーザーに視聴される動画の多くは、YouTubeからおすすめされた動画か検索結果の上位に出てきた動画です。高い視聴率の動画になるにはYouTubeのアルゴリズムの理解はもちろん、Webサイトと同じくSEO対策が重要になります。
検索回数の多いキーワードを動画内で盛り込み、サジェストキーワードも調べましょう。より多くのユーザーが興味を持つ動画コンテンツを制作することで、効率的にマーケティングを進めることが可能になるのです。
YouTubeマーケティングにおいて、動画だけに力を注ぐことはあまり効果的とは言えません。そこで大切になるのが、他の媒体との連携です。YouTubeに公開した動画で紹介した商品やサービスを実際に利用できるWebサイトに誘導したり商品購入ページにスムーズにアクセスできるようにすることが大切です。
また自社のWebサイトにYouTube動画へのリンクを張り付けるだけでも、ユーザーの視聴が期待できます。特に「どの商品を買うべきか?」という比較動画の需要が伸びている今、HERO動画やHELP動画で紹介した商品を見て購入したいと思うユーザーは少なくありません。動画視聴から商品購入までの流れを作っておくだけでもUI/UXの向上を図ることができます。
どんなマーケティングでも同じですが、多くの人々の目に留まることが重要になります。YouTubeの拡散性は実はそこまで高くありません。TwitterやInstagramなどのSNSを通してシェアや拡散させることも大切になります。中でもより多くの人の目に留まりやすくするためには、けた違いのフォロワー数を誇るインフルエンサーとのコラボです。ブログ内やSNS内で紹介をしてもらうことで、高い広告効果が期待できます。
YouTubeマーケティングでは動画のアップロードによる企業の宣伝も可能ですが、広告を使った方法も効果的です。YouTubeで再生される広告は、興味のあるユーザーを絞り込めるため費用対効果が高いという特徴を持っています。また企画から実装までが非常に早いため、細かい変更が一日で可能です。
YouTubeの広告を実際にクリックしているユーザーの平均は、約0.4%です。一般的なWebサイトなどのバナー広告のクリック率の平均が0.11%と言われているので、YouTube広告がマーケティングにおいて有利なことが窺えます。
煩わしく感じる方が多いYouTube広告ですが、スキップできるものとできないものがあることに気付いている方も多いでしょう。YouTubeの広告には実は種類があります。動画のアップロードとは違い入札をする必要がある広告はコストがかかります。人気の広告枠ほど高くなる傾向があるようです。では、代表的な5種類を併せてご紹介致します。
動画の始まりや再生途中、動画の終わりなどに流れる広告で、5秒経過してスキップできるタイプと15秒以下ではスキップできないタイプがあります。30秒以上広告を視聴するかクリックなどのアクション時に課金が発生します。多くの人に見られる広告の一つで、広認知向上が期待できます。
インストリーム広告と同じく動画の再生中に表示される6秒以内の広告で、スキップはできません。インプレッション課金制のため、1000回表示されるごとに課金されます。インストリーム広告と同じく幅広い層に対する認知向上が期待できます。
検索結果ページや動画の視聴ページなどにサムネイルとテキストで表示される広告です。クリック課金型であるため、購買意欲の高いユーザーがクリックした時だけ課金が発生します。
YouTube動画サイト以外のGoogleパートナーサイトに配信できる広告です。動画が2秒以上再生された場合に課金が行われます。YouTubeのユーザー以外にもアプローチが可能です。
YouTubeのホーム画面の最上部に掲載されている広告です。ミュートアイコンがクリックでき、最大30秒間音声なしで広告動画が自動再生されます。日別単位化インプレッション単価で課金が発生し、場所がとても目立つため多くのユーザーへのアピールが可能です。
現在のYouTubeのアルゴリズムは、視聴者であるユーザーの安全性と利便性を追求した形となっています。YouTubeを開いた時におすすめされる動画は全て、安全かつユーザーが興味を持つだろうと判断された動画です。視聴率も高いおすすめ動画になるためには、ユーザーが検索することで表示される動画になることとYouTubeにおすすめされる動画にすることが大切です。
ニーズに合っているか、安全性は確かか、視聴時間は適切かなどを意識しつつ、定期的に動画をアップさせることが重要にあります。継続は力なりとはよく言います。定期的に質の良い動画をアップすることでレコメンドの順位や再生回数のアップ、コメント数が増加するので自然とおすすめ動画に選ばれやすくなるでしょう。視聴率が今まで以上に伸びるため、良いサイクルを獲得することができます。
質の良い動画は、新たな顧客の獲得や高い宣伝効果を得ることに繋がります。他のデジタルマーケティングと同様、YouTubeマーケティングにも重視すべきKPIの設定と測定をすることはとても大切です。例えば認知度を高めたいのであれば、チャンネル登録者数や高評価数などのKPIに注目すべきでしょう。目的別にKPIを設定することで、より効果的な対策を練ったり質の良い動画を作成できるようになったりします。
インプレッション数とは、どれだけのユーザーが動画のサムネイルを表示しているのかの回数のことです。設定したサムネイルの50%以上が1秒以上表示された時にカウントされるため、認知の拡大の推移を追うことができます。インプレッション率は、YouTube以外のWebサイトやモバイルサイト上で表示されてもカウントされません。カウントされるのは、以下の場所に表示された時のみなので、ぜひ参考にしてみてください。
YouTubeのチャンネル登録者数は、いわばファンの数です。フォローユーザーの数そのものを示しているため、一目でどのくらいの人に人気があるのかを知ることができます。ただ有名企業の公式動画チャンネルの場合、知名度はほぼそのままチャンネル登録者数に反映されるのであまり比べる必要はありません。ブランディングをするために必要なKPIではありますが、動画の高評価や再生回数などを重視すべきでしょう。
YouTubeのアップロードした動画がどれだけ再生されたかを表す時間のことです。再生時間には、「総再生時間」と「平均再生時間」があります。総再生回数は文字通り、ユーザーがどんな動画をどのくらい視聴したのかを把握することができます。平均再生回数は、動画1回あたりの平均的な再生時間を把握することができます。総再生回数・平均再生回数ともに重要なのは、視聴時間の長さです。時間が長ければ長いほどその動画を視聴しているユーザーがおもしろいと感じ、自社ブランドの商品やサービスに強い興味を持っていることを意味しています。人気の動画は、今後の動画制作の参考にすることができるでしょう。
視聴者維持率とは、視聴しているユーザーがどこで動画を再生させたり停止させたりを知ることのできる指標です。停止して違う動画に移動した場合、どんなところがおもしろくないと感じたのかを予想することができます。興味がある場合も同様です。今後の動画の質の改善に不可欠な指標と言えるでしょう。
滞在時間とは、視聴しているユーザーが他の動画に写らずに再生し続けている時間を表す指標です。動画の滞在時間が長ければ長いほど、その動画がおもしろく興味をそそる内容をしていることを意味します。自社ブランドの製品やサービスの紹介・解説動画の滞在時間が長ければ、視聴者が紹介している商品に多大な興味を持っているはずです。概要欄にWebサイトへのリンクなどを貼ることで、誘導が可能になるでしょう。またWebサイトにYouTube動画を貼り付けることで、さらなる滞在時間の向上も図ることができます。滞在時間が長いということは、YouTubeマーケティングにおいてより効果が出ていることを意味していると言っても過言ではありません。
YouTubeの動画視聴が終了に近づくと関連動画やチャンネル登録を促すボタンが表示されることがあります。動画の終了画面が表示されるまで見終わるということは、それだけ視聴者の興味を見たし満足のいく動画だということです。もし商品・サービスの紹介やPR動画でしたら、商品を好意的に捉えていて購入を検討している段階の可能性が高いといえます。終了画面が表示される5~20秒の間には、承認済みのWebサイトや別のチャンネルへの宣伝も表示できるので、マーケティングの目的に合ったサービスを設置して誘導しましょう。
コンバージョンとは、Webサイト上で獲得できる成果を指します。YouTubeの場合は、動画の視聴後に購入される商品やサービスの割合のことです。YouTubeマーケティングをする上でとても大切なKPIと言えます。中でもコンバージョン数の向上に最適な広告と言われているのが「TrueViewアクション広告」です。ユーザーのアクションを促す「もっと詳しく見る」などのアクションボタン(CTA)を設置できるだけでなく、費用を抑えながら運用することが可能になります。
直帰率とは、ユーザーが視聴した動画からどの動画にも移ることなくそのまま離れて行ってしまった際の割合のことです。似たような意味の「離脱率」という指標もありますが、こちらはその動画やページの閲覧を最後に離れて行ってしまった場合を指します。直帰率は、より高いコンバージョンの獲得を目的としたYouTubeマーケティングの場合、とても重要な指標です。直帰率が高いということは、視聴者があまり動画に興味を示さなかったことを意味します。反対に直帰率が低ければ、YouTube動画の効果が出ていることを意味します。
YouTubeで視聴できる動画は全て、1クリックで評価ができます。高評価の数が多ければ多いほど、視聴したユーザーの心を動かし良質だと感じた動画だという証です。どんな動画がユーザーを評価したのかを比較することができるため、今後作成する動画の質を改善するのに役立つでしょう。
ユーザーが動画の感想を文字として残せるため、さまざまな意見を目にすることができます。コメント数の数が多ければ多いほど、アップロードした動画に対してユーザーが興味を持っていることを示しています。コメントは視聴したユーザーの意見や印象がリアルな声で書かれている場合がほとんどな反面、良いことばかりが書かれるわけではありません。動画の中にはただただ否定的なだけの意見やアンチからのコメントも少なくないからです。これらのコメントの中には改善点も隠れている場合もありますが、ただただ理不尽で通り魔に遭った感覚で捉えた方が良いものも多くあります。
YouTubeのKPIを確認する方法は、YouTubeStudioのYouTubeアナリティリスクを利用すれば簡単に確認することができます。ただユーザー認知などの正確な数値を把握することは難しいため、「Googleブランド効果測定」などのツールも利用することが重要です。また競合の成果や動きを把握することも大切ですが、目的やKPIそのものが違う場合が多いのでそこまで気にする必要はありません。大切なのはKPIを分析し、自社ブランドの動画の質を上げることです。
YouTubeマーケティングをより効率的に回すために注目すべきKPIですが、確認する際に注意点があります。どんな注意点があるのかさっそくご紹介致しましょう。
YouTubeに動画をアップロードして、すぐマーケティングが成功するわけではありません。徐々に視聴回数が上がりチャンネル登録者数が増えていくにはどうしても時間がかかります。動画数が少ない状態で集まる数値はまだまだ十分とは言えないないため、データを分析をしてもあまり効果が得られないことがほとんどです。データが分析できないからといって、質の良い動画をアップロードするのを止めないようしましょう。データはおのずと溜まっていきます。十分なデータが溜まらない内は、KPIを必要以上に気にしなくても大丈夫です。
あまりにも背伸びしたKPIを設定すると達成できない可能性が高くなるので、現実的な数値を設定することが大切です。現状を把握することは、今後の対策や改善を図る上で大切なことです。達成できそうな設定を繰り返していくことで、いずれ目指していた数値に到達ことができます。
これまで多くの企業がYouTubeマーケティングに成功しています。どの企業の動画も工夫に溢れ、高いチャンエル登録者数と再生回数を誇ります。では、どんな成功例があるのでしょうか?
RIZAPの公式YouTubeチャンネルは、2022年8月時点で17.8万人。パーソナルジムの中でも屈指のチャンネル登録者数を誇っています。利用者のビフォーアフター動画を用いたCMはテレビでもよく見かけますが、公式動画は実際にジムで働いているトレーナーのトレーニング風景や自宅で手軽にできるトレーニングを紹介しています。部分痩せなどを紹介した動画も多いため、動画を視聴後に実際に試してみたいと思う方も多いでしょう。
公式動画の概要欄には、公式HPやSNSのリンクが添付されているので動画を視聴して興味を持った方が手軽にクリックできる設計になっています。ジムの紹介だけでは利用者の数はそこまで期待できませんが、年代問わず誰でも手軽にトレーニングができる動画を多数アップしているため多くの視聴者が他の動画も見たいと思える仕様になっているのです。
全世界で愛されているファストフードチェーン店であるマクドナルドも公式YouTube動画を定期的にアップロードしています。2022年8月時点でのチャンネル登録者数は14.9万人。動画内容は、15~60秒ほどの微笑ましいTVCMやマクドナルドの品質やクルーの働き方を記録した動画の数々です。安心してマクドナルドの商品を楽しんでもらえるよう、食材の安全性や生産地の様子を徹底的に「見える化」しています。近年問題になりやすい異物混入の対策についても丁寧に動画内で説明されているので、消費者に対しての配慮や寄り添いを実感することができるでしょう。幼い体で病気と闘う子どもたちを支援するドナルド・マクドナルド・ハウス支援を紹介した動画も必見です。最近では人気タレントが起用されている動画も高い再生回数を誇り、子どもから大人まで幅広い層が楽しんで視聴できる仕様になっています。
KDDI株式会社として私たちの生活に浸透しているauの公式YouTubeチャンネルの登録者数は8月時点で、33.1万人です。縁起力に定評がある人気俳優やタレントを起用したストーリー仕立てのTVCMは現在でも高い人気を誇ります。中でも人気なのが、三太郎シリーズと意識高すぎ!高杉くんシリーズでしょう。好きなストーリーを見返すことができるのは、ファンにとって大きなメリットと言えます。TVCMだけでなく、災害用伝言版の紹介動画やスマートフォンの新機種の動画ガイドも充実しています。わかりやすい操作・設定の解説動画も視聴できるため、年代問わずさまざまなユーザーからの支持も集めているようです。
多数の人気アーティストが所属している音楽業界の大手でもあるavexもYouTubeで動画を定期的にアップロードしています。avexの登録者数は、2022年8月時点で500万人以上に上ります。その最大の魅力は、定期的に配信されている所属歌手の動画です。ファンにはたまらないMVも多く、応援している歌手の動画を見逃さないようチャンネル登録をしている方も多くいます。ライブ映像は有料配信していることが多いものの、定期的に限定無料公開もしているため新規ファンも獲得しやすい仕様になっています。国内外問わずファンが視聴できるため、安定した視聴回数を出せるのも強みと言えるでしょう。
東京都内などにチェーン店を展開する美容室LippsもYouTubeマーケティングで成功した企業の一つです。2022年8月時点の登録者数は、11.5万人に上ります。髪のスペシャリストである美容師による動画は、お店のPRではなく髪のお悩みに寄り添ったヘアケアやスタイリングの解説、【LIPPS Design】シリーズのおすすめや使い方の紹介などです。男女問わず普段の生活に生かせるような手軽な方法を紹介する動画が多いため、動画を最後まで視聴する方も多いことが窺えます。確かな技術を持つスタイリストからのアドバイスであるため視聴率の幅が広がり、概要欄から簡単にお店の予約ができる仕様になっています。お店やサービスの宣伝だけなら、ここまで多くのユーザーが視聴しなかったことは容易に想像がつきます。特技とターゲティングを上手く合わせたことで、より多くの集客を可能にした例です。
YouTubeマーケティングをする際、動画の質が大きく影響を及ぼします。広告に関しても、ユーザーの興味をそそるような内容や演出をすることが大切です。たくさんのユーザーが集まるYouTubeは、まさにこれからのマーケティングに欠かせない市場です。目で見る情報は、私たちが思う以上に影響力があります。正しい知識を学び、ユーザーに受け入れられる動画を作成し続けなければ、より高い視聴回数を増やすことはできません。大切なのは、ユーザーが自分の意志で商品やサービスを選んだと思わせることです。上手にYouTubeの動画を利用することで、さらなる企業の認知向上が可能になります。
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