公開:2022.08.19 05:20 | 更新: 2022.08.21 02:42
営業職に就いている方や、マーケティングに携わっている方は、「ベネフィット」という言葉がよく現場で飛び交っているのを経験しているのではないでしょうか。商品やサービスを人に届ける時、メリットではなくこのベネフィットが非常に重要な役割を果たします。多く営業マンはメリットばかりを訴求し、売り上げが伸びず悩んでいます。これはマーケティングの現場でも同様で、しっかりとベネフィットを理解しているマーケターはメリットとベネフィットの使い分けが非常に上手で、成果の上がるマーケティングをしています。
理解できていそうで分からない、その二つの違いを解説していきます。
ベネフィット(benefit)を辞書で引くと「便益、恩恵、利益[ため]になること」と出てきます。これをビジネスシーン、特にマーケティングの現場では「顧客がサービスからうける恩恵」として活用されています。しかしこれではあまりイメージが深まらないので、まずは似たような言葉との違いを見ていきましょう。
ベネフィットと混同して使われがちな言葉に「メリット」があります。多くのビジネスマンが、この二つの言葉の違いを認識しておらず、コミュニケーションに齟齬が生まれてしまうことがあるようです。ベネフィットが「顧客が商品やサービスからうける恩恵」であるのに対して、メリットは「商品やサービスの特徴」となります。つまり、メリットからうける恩恵がベネフィットということになります。
下記の文章をメリットとベネフィットに分けてみてください。
このカメラは軽くて頑丈だから、持ち運びに便利で子供に預けていても安心だ
カメラが「軽く頑丈」なのは、商品の特徴になりますのでメリットになります。。
一方でその特徴から受けられる恩恵が、「持ち運びに便利である」ことと、「子供に預けていても安心」、つまりベネフィットということになります。
それでは、なぜベネフィットを訴求することがそれほど大事たと言われるのでしょう。
それは、何か物を買う時、その商品を買った時の「良い未来」を想像して買うからです。良い未来を想像するとき、人はワクワクした気持ちになります。
ベネフィットを提示するということは、その良い未来を提示し、ワクワクした気持ちになってもらうということなのです。
「このカメラは高画質だよ」と言われるより、「このカメラ、子供の笑顔が鮮明に撮れて一生物の写真になるよ」と言われた方が欲しいなという気持ちになりませんか?
マーケティングとは、単に広告を出稿したりwebサイトを作ったりするだけではなく、どうすれば人々の心は動くのか、ということを探求していくことです。人々の心が動く瞬間を理解するために、一度自分自身が心が動いた瞬間はいつだったのかを想像してみてください。そこにマーケティングのヒントが隠されているかもしれません。
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