公開:2022.09.02 02:17 | 更新: 2022.09.02 06:09
マーケターに限らず、多くのビジネスマンにとって、市場調査は欠かせない活動の一つです。
市場調査に欠かせない3つのフレームワーク「PEST分析」「3C分析」「SWOT分析」をご紹介します。
マクロ環境の把握に最も適していると言われるのが「PEST分析」です。PEST分析のPESTは、「Politics、Economy、Society、Technology」の頭文字から付けられています。マーケティング分野の第一人者であるフィリップ・コトラー氏が考案しました。
PEST分析は、技術革新や法改正など自社を取り巻く環境要因を把握し、脅威を予測できる点で有効です。PEST分析を実施する主な目的としては、以下の2つがあげられます。
Politics(政治的環境要因)では、政治・法律・税制などの観点から、自社に影響を及ぼす要因を分析します。
Economy(経済的環境要因)では、経済動向の変化が自社に及ぼす影響を分析します。
Society(社会的環境要因)では、消費者のライフスタイルに関する事項を分析します。
Technology(技術的環境要因)では、時代の変化に伴い開発される新たな技術が企業に与える要因を分析します。
3C分析とは、Customer(市場・顧客)、Company(自社)、Competitor(競合)という3つの「C」について分析する方法で、事業計画やマーケティング戦略を決定する際などに用いられます。
3c分析を行う目的は、主に事業の進行方向を定めることにあります。マーケティングの最初のステップとして重要な客観的な情報を収集することが主な目的であり、そこから成功要因を導き出すことで、その後の事業戦略を決定する際の軸となります。
①市場・顧客(Customer)
顧客分析では、消費者のニーズや価値観、消費行動や購買行動、消費人口、購買プロセスなどが分析対象になってきます。市場分析では、「マクロ環境」「ミクロ環境」の両面から市場を分析するのがポイントです。
②競合(Competitor)の分析
顧客・市場のニーズに対し、競合他社がどのような対応・戦略をとっているのかを分析します。分析対象としては、競合他社の商品・サービスの特徴や付加価値、ターゲット、売上や顧客数、顧客単価、販路や販売戦略、生産性、リソース、業界内でのポジショニングやシェア、影響力や動向などが挙げられます。
③自社(Company)の分析
自社分析の項目は、競合分析の項目と同様です。商品・サービスの特徴、売上や顧客数、顧客単価、市場シェア、リソース、資金力、開発力、技術力など、様々な側面から自社の強み・弱みを分析していきます。
SWOT分析は経営戦略の代表的なフレームワークであり、提唱から50年ほどたった現在でもよく活用される手法です。
SWOTという名前は、「強み(Strength)・弱み(Weakness)・機会(Opportunity)・脅威(Threat)」の4単語の頭文字から取られており、それぞれSWOT分析をするのに絶対欠かせない要素となっています。
SWOT分析の最終的な目的は、効果的な経営戦略やマーケティング戦略の立案です。
効果的な戦略を用いて競争優位性を確保するためには、競合他社と比較した自社の現状や、市場分析による今後の事業可能性を把握する必要があります。
最適な戦略立案に必要な複数の要素をわかりやすく集約でき、分析しやすいように分類したフレームワークがSWOT分析なのです。
それでは、SWOT分析をするのに必要な4要素について解説していきます。SWOT分析の4要素(強み・弱み・機会・脅威)は、2軸の意味合いに従って下記のとおり並びます。
S:強み(内部環境)・・・・自社が持つ特徴の中で、目標達成に貢献するもののこと
W:弱み(内部環境)・・・・自社が持つ特徴の中で、目標達成の生涯になるもののこと
O:機会(外部環境)・・・・競合他社や市場といった外部が持つ特徴の中で、目標達成に貢献するもののこと
T:脅威(外部要因)・・・・競合他社や市場といった外部が持つ特徴の中で、目標達成の障害になるもののこと
これらのフレームワークは、全く別々に分析を進めていくものではなく、それぞれが密接に関わっています。3C分析をするために、PEST分析をしたり、SWOT分析をするためにPEST分析を使ったりします。
実際に一つのサービスに対して市場調査をしてみることで、より理解が深まりますので、ぜひやってみてください。
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