公開:2023.03.03 01:10 | 更新: 2023.03.07 06:53
より効率よくヒット商品を生み出したり新規顧客の獲得をしたりするには、効果的なマーケティングの知識をつけ実行することが大切です。マーケティングの手法は数多くありますが、中でも3Cは企業の現在置かれている立場や環境を明確にするために必要なフレームワークです。しかし、3C分析だけでは十分とは言えないため4P分析などの他のフレームワークも用いなければ確かな戦略を立てることができません。今回は3C分析についてに加え、4P分析との違いや関係性を解説していきます。
マーケティングを進めるには、戦略が必要になります。3Cとはマーケティングをより円滑に効率良く進めるフレームワークの一つです。3Cは、「Customer(市場・顧客)」「Competitor(競合)」「Company」もしくは「Corporation(自社)」の頭字を取って名付けられました。コンサルタント・大前研一氏の自著「ストラテジック・マインド ― 変革期の企業戦略論」(プレジデント社 1982年 翻訳は1984年)で提唱された概念です。
フレームワークとは、マーケティングを進めるにあたって課題を抽出し分析し解決に導くために施行する枠組みのことを指します。問題解決や意思決定のために使用され、全体を満遍なく素早く把握することが可能になります。難しい、難解と思われがちなマーケティングですが、初心者もマーケティング戦略を使えるようにするフレームワークが数多く作られているのです。
どんなに素晴らしいフレームワークでも、その本質を理解し上手に活用しなければその真価を発揮することはできません。3C分析は、顧客や市場のニーズを模索し自社の強みや弱みを分析するために用いられるフレームワークです。
3C分析を始め、戦略マーケティングを始めるために利用できるフレームワークはいろいろあります。中でも市場・顧客、競合、自社の3つの視点からマーケティング戦略を模索する3C分析は、マーケティングの基本サイクルを回すことと同義です。
さまざまな分析方法があるマーケティングは、ただ闇雲に参考にすると方向が定まらず製品を売りたいと思っても上手くいかないことが増えてしまいます。何でもかんでも分析すれば求められているものが漠然としていてわかりませんし、情報に振り回されて思うように戦略が立てられなくなるでしょう。3つの視点に定めて考えることで、効率的に物事を捉えることができるようになります。
どのように売るのか?どうすれば集客が見込めるのか?は、マーケティングにおいて基本中の基本と言えます。3C分析は、迷った時こそ役に立つフレームワークなのです。
3C分析は市場や顧客が求めているニーズやターゲット層を明らかにし、競合会社の特徴や戦略や自社の強みを把握するために不可欠なフレームワークです。効果的なマーケティング戦略を決めるためにも大切なフレームワークで業種も問いませんが、どうしても経営の軸となりやすく分析者の主観が入りやすいという特徴もあります。分析者によって分析結果が変わるリスクがあると言えるでしょう。
3C分析の分析対象は、3つあります。
・Customer(市場・顧客)
・Competitor(競合)
・Company(自社)
それぞれの視点から対象を分析することで、自社を取り巻く環境や現在の立場、強みと弱みを把握することが可能になります。
3C分析において最初に情報を収集し始めるのは、Customerです。自社製品の顧客が求めるニーズやターゲット層、市場規模などを分析します。
・市場規模や市場の成長性
・顧客のニーズ
・顧客の購買力 ・そのような行動が購買とつながっているのか
情報収集に置いて、一番情報が少なく分析が難しいのがCompetitorです。しかしCustomerとCompanyだけでマーケティング戦略を決めるのは困難であるため、とても重要かつ必要不可欠な視点です。Competitorは競合であるがゆえに、自社であるCompanyと共通点を持つ場合が多くあります。分析をする際は、主に以下の2つの要素から分析を進めていきます。
・競合会社の成果
・競合会社が成功した要因と失敗した要因
・競合企業の成果
また、Competitorが市場や顧客のニーズに対してどのような対応をしているのかも注目しなければなりません。
・製品の価格
・特徴や市場でのシェア率、推移
・新規参入や代替品への脅威
・自社にとって要注意となる競合企業の特徴
・顧客の数や年齢層、目的
・今後想定される競合企業の動き
競合から得られる情報はたくさんあります。分析結果から自社が成功するためにやるべきことはもちろん、失敗を防ぐためにやるべきではないことも明確になります。より詳細な情報や要因がわかれば、マーケティング戦略のかじ取りも取りやすくなるでしょう。
CustomerとCompetitorを分析した後は、最後にCompanyを分析します。どんな企業でも自社となると、どうしても客観的な視点で分析することは難しくなります。しかし視点が偏ったり希望的観測などが入ったりしてしまうと、正しい分析を行うのは難しくなります。公平かつ冷静に分析するためにも、フレームワークを用いることが大切になるのです。自社分析をする際、下記の要素を分析することが多いです。
・自社の企業理念やコンセプト
・既存事業や自社製品のシェアや売上、戦略、商品のラインナップ
・自社の強み・弱み
・資本力・投資能力
自社の分析は、VRIO分析が用いられることが多いです。VRIO分析とは、下記の言葉の頭文字を取って名付けられました。
・Value(価値):経済的な価値や優位性
・Rarity(希少性):市場や業界内においての稀少性
・Inimitability(模倣困難性):自社製品が真似されやすいかどうか
・Organization(組織):上記の3つを支えられるだけの組織作りができているか
この4つの要素は、自社の強みとなる要素です。要素を明らかにしていくには、自社のコンセプトや個性をきちんと理解することが大切になります。
4P分析とは、自社製品を販売するための施策やサービスなどを拡大するために役立つフレームワークです。3C分析が自社を理解し市場や競合などを分析するためのものなら、4P分析は自社製品やサービスの理解を深め販売を促すための方法を検討します。
4P分析は、下記の4つの要素を分析します。
・Product(製品)
・Price(価格)
・Place(流通)
・Promotion(プロモーション)
4P分析は3C分析とは違い、状況を知った上で今後の進み方を模索していくための分析なのです。
Productとは、自社の製品やサービスのことです。どのような強みや魅力があるのかを詳しく分析することで、売れるためには競合とどのような差をつけるべきなのか?売れるためにできることとは?を明らかにしていきます。
自社の製品やサービスをただ顧客のニーズに応え提供していくだけでは、さらなる成長は難しいでしょう。製品・サービスのデザインはもちろん、アフターフォローや保証の内容も重要になります。競合の製品と比較することで、自社の製品の強みや弱みも分析できるようになります。
製品やサービスを購入する際、購買意欲に直結する要素の一つが「Price=価格」です。よほどのお金持ちでない限り、価格を見ずに製品を購入しようとする顧客はいません。
また極端に安価だったり高価だったりしても、顧客に利用してもらうことは難しいと言えるでしょう。品質と価格が釣り合っている適正価格を設定することが、重要になります。ターゲットとなる顧客にいくらで届けるのか?業界内でも低価格帯か高価格帯かなどの価格設定も考慮しなければなりません。
製品・サービスの販売場所・提供方法などのPlaceもマーケティングをする上での分析には欠かせません。「どこで・どのように」売るのかは、製品の質やターゲット層にも左右されます。
大量生産ができる食品や日用品ならスーパーやコンビニ、ホームセンターなどが良いでしょう。逆にコアな層にターゲティングしている製品・サービスであれば、専門店やセレクトショップといった流通が効果的と言えます。
4P分析の最後は、販売を促進するための分析です。顧客にどのような形で製品の存在や魅力を知ってもらうのかは販売において非常に重要と言えます。どんな良い品質や魅力を持っていても、知られなければ意味がありません。ないものと同じと考えても差し支えないでしょう。
販売促進には、広告や公式Webサイト、SNS、口コミサイト、キャンペーン、店頭看板などが多く利用されます。ターゲット層や製品の質、価格帯によっても販売促進の方法や売り方は違ってきます。Placeよりも重要な意味を持つため、どのような形で販売促進を行うのかについての分析は十分に行う必要があるのです。
3P分析も4P分析もマーケティングにおいて、よく用いられるフレームワークです。3P分析は、市場における自社の立ち位置を理解することができます。4P分析は立ち位置を理解することで、今後の進め方の方向性を決めるための戦略を考えることができるようになります。3C分析をした上で4P分析をすることで、より効果的できちんとした戦略を立てることができるようになるので切っても切れない関係と言えるのです。
3C分析における4P分析の関連性を説明させていただきましたが、3C分析を進める上で必ず注意したいポイントがあります。どんなことに気を付ければ良いのか、実践するべきなのかをご紹介いたします。
3C分析は、1人ではなく複数人で行うことで多角的な視点から物事の分析や意見を交わすことができます。1人では気付けなかった新たな視点や意見も、複数人なら深く検討することができるので効率よくまとめることが可能になるのです。
複数人で進めると言っても、最初から全員が集まって情報収集や検討を重ねる必要はありません。3C分析には絶対と言える「正解」は存在しないため、1人1人の着眼点や情報で新たなアイデアや戦略の流れが生まれることが多々あります。
個人である程度検討した後で持ち寄り、議論することが大切なのです。「これはあまり関係がないかな」とは思わずに、少しでも気になることがあれば大切にすべきなのです。
3C分析は、1つのCにのみ集中することは戦略の偏りを招く恐れがあります。分析を1度で終わらさずに何度も往復することが重要です。市場を分析する際にも「なぜこのニーズは求められているのか?」「今の顧客の特徴は?」などを深堀りすることで、顧客が本当に求めていることに気付くことができます。
また、自社を理解するために強みを分析する際も「わが社の強みとは?」から始まり次第に自社製品にしかない「らしさ」を議論することができます。3C分析はそれぞれのCの間を意識し何度も分析することで、客観的な視点から戦略を立てることが可能になるのです。
3C分析は、よりニーズが高く競合がいない市場で売ることが目的です。「市場・顧客」「競合」「自社」の情報収集に特に力を注いで取り組まなければなりません。競合の情報はもちろん、できるだけ多くの情報を集める必要があります。
どんな情報でも良い、というわけではなく「事実」に基づいた情報のみです。もし間違った情報を集めてしまえば、その分析は何の役にも立ちません。最悪今まで費やしてきた時間と労力の全てが無駄になってしまうでしょう。
また情報収集に焦点を当てすぎて、無駄な情報まで集めないように注意が必要です。マーケティングの世界は膨大な情報に溢れていますが、全ての情報を把握する必要はありません。無視できない情報だけを精査し取捨選択することで、効率的に集めることも大切になります。
3C分析を始めとする戦略マーケティングは、会社経営の方向性を左右します。会社の今後にも影響を及ぼすため、集めた情報を入念に分析したいと思うのは当然でしょう。しかし市場や顧客が求めるものは、非常に普遍的で変化もあります。
分析を入念に行ったとしても、あまりに時間をかけすぎるようでは分析を行っている間に市場が変化する恐れがあります。 どんな流行もニーズもいずれは変化し、時代遅れとなります。古い情報を元にした分析が効果的な戦略となるのは難しいと言えるでしょう。より効果的なマーケティング戦略をするためには、集めた情報をできるだけ早く分析し戦略を立てることが重要になります。
3C分析をする際膨大な情報を集め、時には専門的な情報も得るために専門家の協力を仰ぐこともあるでしょう。インターネットやSNSの普及で、外に出なくても十分すぎる情報が手に入るようになりました。しかしインターネットの世界の情報は、意外と偏っていたり誤った情報も混じっています。
効果的なマーケティング戦略を検討していくためには、インターネットの情報だけにとどまらず外に出て自分の足で実際の情報を見聞きし集めることも重要です。特に顧客が求めていること評価に関しては、実際に利用している顧客の声を聞くのが最も確実です。インターネットで集めた情報のみと現実の声やニーズも交えた情報では、最終的なマーケティングに大きな差が生まれるのは当然と言えるでしょう。
マーケティング戦略を決める際、複数のフレームワークを組み合わせることが重要です。3C分析は、情報を収集し市場や競合会社、自社の現状を正しく把握するフレームワークであるため、あくまで自社の成功する要因を発見することが強みと言えます。
しかし強味の発見だけでなく、自社の強みをより強固なものにし迷うことなく会社の方向性を決めることが大切になります。マーケティング戦略は、ミクロ・マクロの視点から分析することも大切です。3C分析や4P分析で得た情報は、一般的にSWOT分析に利用されます。自社の成功要因であるKSFを見つけるのに最適とも言えるフレームワークです。
3C分析と4P分析だけでは、十分とは言えないため他のフレームワークを使ってさらに深堀りする必要があります。では、3C分析4P分析以外にどのようなフレームワークを用いれば良いのでしょうか?
3C分析は、事業の流れが流動的だと効果を発揮し辛いという特徴があります。また4P分析で明らかになった市場や製品のニーズは、移り変わるものです。もし競合が移り変わりが激しい場合、せっかく分析をしてもあまり的確とは言えないものになる恐れがあるのです。
そんな時に、使いたいのがSWOT分析です。自社の成功要因とも呼ばれるKSF(Key Success Factor)を見つける際に役立つSWOT分析は、下記の4つの単語の頭字を取って名付けられました。
・Strength(強み)
・Weakness(弱み)
・Opportunity(機会)
・Threat(脅威)
SWOT分析とは、3C分析と同じくマーケティング分析に役立つフレームワークの1つです。SWOT分析は、上記の4つの要素を「自社(内部環境)」と「市場(外部環境)」の視点から分析します。自社が成功する戦略を立てるためには、SWOT分析に加えクロスSWOT分析も使われます。
クロスSWOT分析は下記のように自社と市場の要素をクロスする形で分析し、結果を深堀りすることが特徴のフレームワークです。
・強み×機会
・強み×脅威
・弱み×脅威
・弱み×機会
SWOT分析やクロスSWOT分析を取り入れることで、現状はもちろん脅威に対する自社の強み・弱みを知る助けになります。
3C分析も4P分析も、マクロ分析とミクロ分析が非常に役立ちます。マクロ分析では、PEST分析が用いられることが多いです。分析する対象は、下記の4つです。
・Politics(政治)
・Economy(経済)
・Society(社会)
・Technology(技術)
PEST分析の4つの要素は、個人や企業が干渉できない外部要因です。市場や顧客に対して強い影響力を持つため、この4つの外部要因を分析することで社会の動きや変化を把握することができるようになります。移り変わる顧客のニーズや市場の動向を把握するのに不可欠と言えるでしょう。
一方ミクロ分析では、5フォース分析が用いられることが多いです。5フォース分析は、自社に対して脅威となる要素を分析します。分析する要素は、下記の5つです。
・競合
・新規参入者
・代替品
・売り手の交渉力
・買い手の交渉力
5フォースを分析することで、自社が置かれている状況や脅威を詳しく把握することが可能になります。また脅威を分析することで、思いがけず市場の隙間(ニッチ)を発見することもあります。ビジネスチャンスを拡大するチャンスもあるのが、5フォース分析なのです。
3C分析は、さまざまな企業が実際に実践しているフレームワークです。中でも3C分析の観点から見て非常に成功していると言える企業をご紹介いたします。
市場・顧客 | ・外食産業への需要の増加でニーズが多様化している ・男性利用客のニーズは変わらず根強い ・男性だけでなく、女性やファミリー層の利用が増加 ・男性向けのメニューや店舗を利用する女性が増加している |
競合 | ・女性客の取り込みが競争化 ・テイクアウトやデリバリーなどのシステムを導入する店舗も増加している ・メニュー開発や情報発信で成功を収めつつある |
自社 | ・専門店であり、「とんかつ」に関して自信とアドバンテージがある ・女性客向けのメニュー開発も盛ん ・近年業績が低迷し、成長も伸び悩んでいる |
かつやは、とんかつやかつ丼というボリュームのある料理を得意とするチェーン店です。女性客にこびない男性向けのメニューと経営路線で成功を収めています。女性客の取り込みが激化する中、あえて原点である男性客向けのメニューや副菜の提供に置き換え経営を立て直したのは、有名な話です。
近年牛丼チェーン店などかつては女性が入りにくいとされた業態を利用する女性客も増えてきました。かつやも女性客やファミリー層に人気が出ている影響を受け、女性のニーズを満たすメニュー開発を進めています。
市場・顧客 | ・年齢層問わず多様な顧客が利用している ・顧客の年齢層によって、異なる特徴の製品を揃えている ・カフェや喫茶店の数が、減少傾向にある ・テイクアウトのコーヒーへのニーズが高まっている ・従来のカフェでくつろげないという意見が多い ・自宅やオフィス以外でコーヒーを楽しみたいという人が多い |
競合 | ・カフェの競合他社に「ドトール」「タリーズ」が挙げられる ・ドトールは「庶民的」、タリーズは「コストパフォーマンス」のように、力を入れている部分がそもそも異なる ・一般的なカフェでは、狭い空間に少しでも席を確保するために狭い印象を受ける ・従来のカフェでは、ブレンドコーヒーが主流でメニューの種類も少ない ・フランチャイズ形式のカフェは、店舗によって味の品質にバラツキが見られる |
自社 | ・最高級のコーヒー豆を使用している ・北米でスペシャルコーヒーストアとしての地位を確立 ・テイクアウトのコーヒーの質が良い ・教育と理念の徹底をした社員による質の高いサービスを提供 ・店舗の内装もおしゃれかつ高級感のある家具を使っている ・価格設定が高く、庶民的とは言えない ・既存製品だけでなく、新製品を開発・販売も盛んに行われている |
スターバックスは、ドトールやタリーズと比べても庶民的とは言えない価格や高級志向が特徴です。しかし数が少なくなっているカフェや喫茶店の中では、圧倒的な人気を誇っています。
既存のメニューも豊富でコーヒーの質も高いだけでなく、新商品の開発環境が整っているのも人気の秘訣と言えるでしょう。絵画を飾った高級感のある内装や家具がおしゃれで、一般的な席が詰めてあるカフェよりもゆったりとくつろぐことができます。
他のカフェとは違いメニューのカスタマイズが可能です。顧客が求める好みのコーヒーと質の高いサービスで「庶民的ではない」といった欠点を補えていると言えるでしょう。
市場・顧客 | ・国内外でゲームの需要が大きく伸びている ・コロナ禍の巣ごもりの影響を受け、ゲーム機器やソフトの売上アップの恩恵を得た ・FPSなどのコアなゲームを中心に市場とコミュニティが形成されている ・スマホゲームの普及により、手軽に楽しめるゲーム機がなかなかない ・1980~1990年代の世代は、ゲーム機離れが進んでいる |
競合 | ・スマホの普及でアプリゲームやソーシャルゲームが人気 ・クラウドゲーム人気の影響で、将来的に競合になる可能性がある ・FPSなどのコアなゲームの人気が増え、さらにソフト開発やイベント強化が顕著 ・PS4、PS5、XBOXなどハイスペックモデルが次々と開発・発売されて競争状態 |
自社 | ・ファミコン時代に培ったマリオ、カービーやポケモンなどの資産がある ・家庭でも人気の出るゲーム開発が長けている ・2017年に発売したNintendo Switchがロングヒット ・知的財産であるキャラクターグッズの収益も多い |
老若男女問わず一度は名前を聞きゲームで遊んだことのある人も多い任天堂は、「スーパーマリオ」や「ポケットモンスター」など世界中で人気を博しているゲームシリーズを展開する企業です。現在でも業界内で高いシェア率を誇る任天堂の業績を大きく伸ばしたのが、2017年に発売されたNintendo Switch。
ゲームボーイのように遊ぶことはもちろん、テレビと接続することができるためジョイスティックを外して手軽にプレイすることが可能です。移植ソフトも多く、人気キャラクター関連のグッズも売り上げアップに貢献しています。2022年に発売されたポケモン最新作「ポケットモンスター スカーレット」「ポケットモンスター バイオレット」も世代問わず人気を博しました。
任天堂は、SEGAやSONYとは違い独自の開発力とブランド力を有しています。顧客の年齢層も幅広く、今後も活躍が期待できる企業と言えるでしょう。
市場・顧客 | ・インテリア業界において国内シェアトップ ・1人暮らしからファミリー層まで客層が幅広い ・自社ブランドの家電も手軽に使いたいと求める顧客に人気 |
競合 | ・業界シェア第2位は、良品計画 ・ホームセンターなども競合に加えられる ・家電も取り扱い始めてからは、家電量販店も競合 |
自社 | ・確かなブランド力 ・製造拠点が海外であるため、コストカットが可能 ・30年連続増配 |
「お、ねだんいじょう」のキャッチフレーズが有名なニトリは、家具や日用雑貨を扱う企業の中でも高いシェア率を誇ります。国内外400店舗以上を持つニトリは、1人暮らしからファミリー層まで幅広い層が気軽に立ち寄れる企業です。価格以上に良質な家具を展開しており、海外での生産や物流の向上にも力を入れているのが特徴です。
ニトリのみで家中のコーディネートが可能であるため、統一性はもちろん商品の幅広さから個性や多様性も大切にすることができます。現在は自社ブランドの家電も展開。手軽に家電を求める顧客に人気があるため、売り上げも増加傾向にあります。
3C分析は、企業の立場や強み・弱みを把握しより成長を促すために必要不可欠なフレームワークと言えます。また3C分析と合わせて4P分析も用いることで、自社の経営の方向性やこれから行うべき戦略マーケティングを確かなものにする効果が期待できます。
どんな事業を開始する時も実際の業務よりも準備の方に力を入れることで基盤がしっかりするため、少しのことでは揺るがない体制を作り上げることができます。きちんとした分析から戦略を立てることで、競合との差別化も可能になります。似たような製品やサービスが多い今日の市場だからこそ、しっかりとした分析をした戦略が大切なのです。
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